「変えたい。素直にこう思った」カンボジア・スタディツアー高校生レポート:大隅菜摘子3

2014/04/11大隅菜摘子

3日目

この日は人と出会える日だった。午前中はSVA(公益社団法人シャンティ国際ボランティア会)へいった。この団体は「教育・文化」の活動に特化している。子どもたちに教育の機会を提供しよう!という目的のもと、「スラム教育」 移動図書館やゲームや体操、読み聞かせなども行っている。

私たちが実際に「ストゥン・ミンチェイ旧ゴミ山スラム」というもう今は稼動していないゴミ山の周りにあるスラムへ行った。まずそのスラム街にあるフランスのNGOが運営している幼稚園に行った。子どもたちは人懐っこくてきらきらしていた。

先生が読み聞かせをしているのを真剣に聞いている子どもたち。面白いところではけらけらと笑っていて本当に楽しそうだった。

内戦で教育が失われたため本も失われた。今の世代の子供たちの親の世代は内戦を経験していて教育をうけていないから、教育の重要性がわからないのだそうだ。そこで私は3人の女の子と出会った。

彼女に「本は好き?」ときくと「うん。好き」と答えてくれた。でも一つの本をずっと読んでいるのが好きじゃないらしく、周りの子と自分の本をとっかえひっかえ。まだ字が読めないから絵を見て本を読んでいた。「これはブタ!」「うーんと、これはね。ゾウさん!」「これはなんだかわかんない」ニコニコしながら絵を指差して教えてくれた。

この女の子は私たちが持ってきた日本のおもちゃに興味しんしんでずっとこの写真にあるふき戻しで遊んでいた。そんなにこれ楽しい?笑ってくらい楽しそうにピーピーふいていた。「ぶーーーー!」「うふふふふふ!!」楽しそうに私たちの顔の前でふいてきていろんな大人のところで反応を見るように「ぶーぶー」ふいていた。

日本の伝統的なおもちゃでここまで喜んでくれるとは思っていなかったからとてもうれしかった。もっともっと一緒に遊びたかったけれど、子どもたちがお昼ごはんの時間になったから「またね!」といって園の部屋の中に戻って行った。

幼稚園訪問後、スラムの居住区へお邪魔させてもらった。自分が思っていたよりも劣悪な環境で正直な感想は、良くこんなところで生活できるな、これは家って呼べるの?と思った。

家の外観はこんな感じだ。この家は近くにいる知り合いが協力して2~3日で建つそうだ。

スラムの中にいる時さっきの幼稚園の小学校にいた子が私の事を覚えていてくれていて、スラム街を案内してくれた。すぐに打ち解けて手をつないであるいていると、他の子も一緒に歩いてついてきてくれていた。発音がわからないクメール語があるとゆっくり教えてくれた。勉強は好き?そう聞くと大好き!!と答えてくれた。学校も楽しくて好き!こう言ってくれていた。

その子の家まで連れて行ってくれて「ここが私の家。おかあさんよ」と紹介してくれた。その子の家には友達がたくさん集まっていて楽しそうで、でもやっぱり住んでいる家は環境がよくなくて、なんだかやるせない気持ちになった。変えたい。素直にこう思った。

お別れの時、私の本を手にとりパラパラとめくって「今度いつきますか?」と聞いてきてくれた。1時間くらいしか一緒にいなかったのにこんなにも仲良くなれて、別れを惜しんでくれて、また来たいな、いや、また来なきゃいけないと思った。このスラムも政府が強制退去を進めようとしているところだ。何年後かにいったら無くなっていた、なんてことがあると思うとすごく心苦しかった。どうしたらよりよい生活にすることが出来るのかな?あの子どもたちにはずっときらきらした笑顔で笑っていて欲しいな。そうおもった。

スラム街を歩いている時お母さんが声を掛けてくれた。私がカメラを持っていたから撮ってほしかったみたいでその時の一枚。お気に入りの写真だ。また次に行く時は写真を焼いて届けなきゃ!と思っている。

スラムをでてホテルまで戻り、お昼ごはんを食べに行った。私はカンボジアでの目標が2つあった。1つは人と沢山かかわること、歴史、社会を学ぶことだ。もう1つはなんでも食べてみること、だ。

この日は中華料理屋さんに行って「カエルのから揚げ」を食べた。私が想像していたカエルのから揚げはアマガエルみたいな小さなカエルがそのまま素揚げになったものだった。でも実際はニンニクとココナッツの味付けがしてあって、カエルがブツ切りになっていてどこの部分を食べているのかわからなかった。思っていたよりかなりおいしくて鶏肉のから揚げにかなり骨が多めな感じがした。

カエルのから揚げ。カエル自体よりも揚げかす?のほうが多かった笑

そのあと、オールドマーケットに「コオロギ」と「クモ」を買いに、「かぼちゃプリン」を食べに行った。「かぼちゃプリン」はかなりおいしかった!!日本にあるかぼちゃプリンとは当然違って、小さいかぼちゃを半分に切った中にプリンが入っているという感じ。カボチャも甘くて丸ごと全部食べられるのは食いしん坊の私としてはものすごくお得でぺろりと平らげてしまった♪

そして…来ました。コオロギが。揚げてあるコオロギが山積みになって売っていた。虫が大嫌いな私は、もう本当に気持ち悪かった。でも食べてみると案外いけるもので、煮干しみたいな味がした。おいしかった!(でも、何度も食べたいとはおもわなかったなぁ…)

左奥の1番目がコオロギ。小指の爪くらいの大きさで想像していたものよりも小さかった。(食べるときにコオロギを見たらつぶらな瞳と目があったんだよなぁ…食べづらかった…)

午後はCHA(Cambodian Handicraft Association)を訪問した。このNGOはポリオ(小児まひ)、貧困にある人、性暴力を受けていた人等、様々なバックグラウンドを持っている女性が洋裁技術を取得するために活動をしているところだ。今、CHAには約20人以上の女性がいて、6か月間トレーニングを受けている。自立できるまでCHAで勉強できるそうだ。色々なバックグラウンドがあるため精神的に不安定になりやすい人が多いようで、仕事仕事!ではなくその中に「楽しみ」を。楽しんで仕事をしてもらうのが大切なことと言っていた。

ここで一人の女の子と仲良くなれた。私が話しかけた時、少しはにかんで返してくれた。笑顔がとても素敵な人でいろんな事を話しているうちに打ち解けることができた!

CHAに行く前に「ジブリが好きな人が多いよ」と聞いていたから折り紙でトトロを折って持って行った!たくさん話してくれたこの女の子に折り紙をあげると「oh! トトロ!!」といってすごく喜んでくれた。と、同時にすごく驚いていて「これあなたが折ったの?!」と何度も聞かれた笑。すると、自分の机のわきにある引き出しから手作りのハートのキーホルダーをだし、私にくれた。仲良しな子と物を交換してるようで、仲良しよ!って言ってくれてるみたいで嬉しかった。このキーホルダーは通学用のカバンについていてお守りみたいになっている。

作った製品もすごくかわいくて妹にゾウのぬいぐるみを買っていきました。気に入ってくれてよかった…(私の妹はこれでもかっ!!!ってぐらいゾウが好きで小学4年生の今でもゾウのぬいぐるみがないと眠れません笑 しかも本人曰く、こだわりがあるそうです)

ここで感じたことは、女だから○○できない、障がいをもっているから○○だ、みたいな差別がカンボジアには根深く残っているという事です。でもここでは女性たちが強く自立しようとしていてみんなかっこよかったです。キラキラしていて明るくて活気があってもっともっとこんな場が増えたらいいな、増やしたいなと思いました。

CHAから帰ってきてから夕食まで時間があったので近くの小学校へ!!子どもたちに話しかけてみると、なんと!英語が話せるのです!私は高校1年なので4年英語を学んでいることになるけれど、私よりも英語がうまくてペラペラでした。英語で少しインタビューすることが出来ました^^

―お名前は?
ジャスミンよ。
―何年生なの?
4年生。
―いつから英語を勉強しているの?
小学校に入ってからかな。
―勉強は好き?
大好き!学校も好きよ。
―家族は何人?
私とお父さんとお母さんの3人。
―兄弟はいないのね。欲しい?
うん。妹が欲しいな^^
―学校では何を勉強しているの?
英語、クメール(日本でいう国語)、理科、社会、算数
―将来は何になりたいの?
先生!
―どうして?
教えるのが好きだから。勉強する事ってすごく大事でしょ?だからかな。

考えのすごくしっかりしている子でおどろきました。ジャスミンちゃんのお母さんにも聞いてみたいことがあったのでジャスミンちゃんに通訳を頼んで聞いてみました。

―教育は大切だと思いますか?
はい。勉強が出来ればいい仕事にもつけるしいい将来が待っていると思います。

首都だからか、そう言っているお母さんたちが多いなと感じました。

ジャスミンちゃんの他にも将来は何になりたいの?と聞くと、お医者さん、先生、弁護士、NGOで働きたい、国連…などなどでした。頼もしい子ばかりでした。

真ん中の女の子がジャスミンちゃん。左となりがジャスミンちゃんのお母さん。

この日の夕食はNGO運営のロムデン・レストランへ。フランスのNGOが運営しているからか外国人のお客さんが多く感じました。お店に中には子どもたちの描いた絵がたくさん飾ってあって明るい雰囲気でした。料理もおいしかったです!!

その後バスで川沿いを見学。川沿いには「たちんぼう」と言われる売春婦がいました。私はもっと簡単に事を考えていました。静かになるバスの中、カシャカシャと響くシャッターの音。まだ残ってるんだ。昔より少なくなったと聞いていたけど多いじゃん!!なにこれ、なんで女の子たちは簡単に身体を売っちゃうの?ただ唖然としていました。状況が飲み込めませんでした。

4日目

今日はそろそろ疲れがたまっているころだから、という事で午前中は自由行動!高校生4人と菜津紀さんとでHIVの感染者が集められた村へ行きました。朝の6時ホテルを出発して1時間ほどトゥクトゥクで走った頃、その村に着いた。

菜津紀さんが取材している男の子のお母さんの所で朝ごはんのボーボー(おかゆ)を食べた。カンボジアの料理は本当においしい!!

子どもたちが村を案内してくれるというので村を一周させてもらった。ここの子どもたちはお母さんを通しての母子感染でのHIV感染だそう。

「ぼく14歳だよ!」「僕15歳!」

そう見えなかった。栄養が足りてないのもあるかもしれないけど小学生くらいに見えた。HIVの薬はものすごく体力を消耗する。だから体も大きくならないそうだ。

この村に政府が感染者の人を集めた。こう聞いただけでもすごく差別的で怒りがわいてくる。最初は緑色の建物に入れられたそう。こんなの本当にありえない。今は政府が立ててくれた普通の家に家族ごとに住んでいるけど、カンボジアには「差別」が根強く残っていると思った。

子どもたちは素直で面白い。みんなの目がキラキラしていた!写真を撮るとすごく喜んでくれてたくさん一緒に写真を撮った。

左の子が14歳、右の子が10歳といっていた。
本当に可愛くて帰りたくない!!!!と思った。

人と違うから、病気だから、こんな理由で差別されるのはおかしいと思った。でもそれは、差別している人にちゃんとした知識がないからで、教育がしっかりしていないからで、でも差別はよくなくて…HIVに感染するのも母子感染だったら知識があれば防げたわけで…すごくもやもやした気持ちになった。

ホテルに帰ってきたら移動!バスに乗ってバッタンバンまでGO!!

バスで5時間くらい。ホテルに到着すると衝撃を受けた。こんな写真がエントランスに貼ってあったのだ。

「STOP SEX TRAFFIKING Of children & young people」

昨日に引き続きドーンと頭を殴られたみたいな衝撃が心に広がった。日本じゃ考えられない、ここは日本じゃないんだからそうか、でもこんなことってあっていいのだろうか?いいわけない。高校生の自分には何が出来るんだろう?

もやもやしたまま寝た。

大隅菜摘子

東京都立千早高校1年生(参加当時)。2014年春カンボジア・スタディツアーに高校生チャレンジ枠として参加。

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大隅菜摘子カンボジアレポート

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