「自分の中で足りなかった大きなこと」カンボジア・スタディツアー高校生レポート:大隅菜摘子6

2014/04/11大隅菜摘子

10日目

カンボジア最終日!本当に帰りたくなかった。パスポートを破り捨ててしまおうかと思ったくらいでした。

まず、午前中はクルクメール・ボタニカル工房へ!この工房は日本人女性の篠田さんが経営している。クルクメールは地元の素材で現地の天然素材を使って製品を作っている。カンボジアはハーブが有名でその素材を使って石鹸、アロマ、色々な物を作っている工場だ。2009年に会社を設立。最初の2年は赤字だったそうだ。

ここではココナッツオイルを抽出するワークショップ、ハーブで作る入浴剤、ハーブを使った伝統的なフットマッサージを体験した。まずはフットマッサージから!!

とっても癒されました。私にはすごくくすぐったくてマッサージしてくれたお姉さんに「そんなにくすぐったいの~?笑」と笑われてしまった。

次はココナッツオイル絞り!

なかなかココナッツを削るのが難しくて苦戦した。削ったのをそのまま食べてみると甘くてシャリシャリしていておいしかった!このココナッツを削ったものを少しの水でしぼりその絞ったものをお鍋で煮こみ水分だけ蒸発させてココナッツオイルができる。

次に体験したのは「チュポン」というカンボジア伝統の入浴剤!いくつかの種類のハーブを混ぜコットンの袋に詰めて作る。ハーブの種類が思ったよりも多くてびっくりした。ハーブごとに効能が違って考えながら作るのは楽しかった。

クルクメールは貧困層の人に雇用を作り安定した収入を与える、安定した職があることで教育が成り立つ、このサイクルを作っていると思った。体にいいものを、カンボジアにあるもので。

クルクメールで買ったお土産はかなり好評だった。

クルクメールのみなさん。ありがとうございました!!

午後は自由時間だったので行きたかった遺跡「ベンメリア」へ!ホテルから小型バスに揺られて約1時間。遺跡に到着!ここはジブリ映画の「天空の城ラピュタ」の舞台になったといわれるところ。アンコールワットのように整備、修復はされておらず崩れたまま遺跡が残っていた。

本当にラピュタが出てきそうな雰囲気で映画の中に入ったみたいだった。

カンボジアに来て遺跡歩きが好きになりました。
ここなんか、本当にラピュタが出てきそう!木が遺跡に絡みついていて幻想的だった。木が遺跡を守っている。この表現がぴったりだった。何とも言えない雰囲気でもっともっとここにいたいと思った。

アンコールワットと同じように周りに村があるようで近くに住んでいる子がいた。「あめちょうだい!」えっ?びっくりした。他の日本語が話せるのかな?と思ったけれどそんなことなくて、観光客にこう言っているんだな、と思った。なんだか光があたっている場所の影の部分をみているようで悲しかった。

ホテル出発時間のぎりぎりに帰ってきてホテルをチェックアウト…帰るんだ…という実感がわいてきた。

シェムリアップ空港に着き、10日間ガイド、通訳をしてくれたニーさんともお別れ。長いようでとっても短くとっても濃い10日間でした。

夜12時。ホーチミン空港で飛行機を乗り継ぎ翌日の朝8時帰国しました。

最後に

まずはお世話になった各団体の皆様。ありがとうございました。私はこのスタディーツアーを通してすごくいい仲間が出来たと思います。そして自分の目標としていたことも達成できました。それは周りのサポートがあったおかげで達成できたと思うし、だからかけがえのない体験が出来たんだと思っています。

カンボジアに行かせてもらって自分の中で足りなかった大きなことに気がつかされました。それは「家族への感謝の気持ち」です。私は同年代の子よりもしっかりしているといわれることが多くて人に頼るのが嫌で自分で何でもできる、している、と思っているところがありました。でも実際はそんなことはなくていつも誰かが自分の事を支えてくれていて。こんな大事なことに今まで自分は気がつきませんでした。

「カンボジアでは家族の定義が広い」

本当にその通りです。どこへ行っても他の国から来た私たちを歓迎してくれて、温かく迎えてくれました。そしてみんな家族を大切にしていました。日本に留学しているタサエン村の女の子の手紙にも家族を心配することが多く書かれていて、手紙の内容を聞いている時こみ上げるものがありました。

カンボジアに行くとき自分はどうだったかな?母にものすごく心配されるのが嫌でうるさいなぁ~、心配しないでよ~と良く言っていた気がします。今思えば心配するのも当たり前です。外国に16歳の高校生が行くのだから。でも行くことによって今この時期に行くからこそ、心にドーンと大きな衝撃を受けることが出来ました。生きていくうえで大切なことにも気がつくことが出来ました。

帰国してからモヤモヤモヤモヤ。何かしなきゃ!でも高校生の自分には自分ひとりじゃどうすることもできない、でも何かアクションを起こしたい!でもなにができる?考える日々が続きました。帰国して2週間以上たった今でもモヤモヤはまだ続いています。

あの時ああすればよかった、もっと質問すればよかった、帰国してから一歩引いてみて考えるとまだまだ聞きたいこと知りたいことがたくさんあります。

カンボジアに来てこの子どもたち、女の子たちの環境をよりよくしたい、笑顔にしたい!こう思うようになりました。環境を変えるのではなく、選択肢を増やしてあげる、こんな方法もあるんだよ、と視野を広げてあげたいと思いました。

でも、まず他人の事を大切にするには家族の事を大切にしないといけないと思いました。菜津紀さんも言っていましたが誰か守る人ができると人は強くなれる。その通りだと思います。家族の事を大切にして、感謝して、守るべきものがあって、強くやさしくなれる。ここで初めて他人にも優しくなれて大切にできて守れるのだと思いました。家族を大切にできないと人は他人に優しくできないし、大切にできるわけがないと気がつきました。

高校生の自分に今できること。それはまだ分かりません。でも今の自分にできることは「家族を大切にすること」「他人をRespectする心を持つこと」そして「良く学ぶこと」「伝えること」この4つだと思っています。

あと2年ある高校生活のうち、たくさんの事を吸収して自分のステップアップにつなげていきたいと思います。カンボジアに行って大学で何を学びたいかも決まりました。少しでも悲しい目をした子どもたちが減って欲しい。キラキラ輝いていて欲しい。

このカンボジアでの経験を単に人生の糧にするだけではなく、この経験を踏まえて2段3段とステップアップして行きたいです。本当にカンボジアへスタディーツアーで行けて良かったです。ありがとうございました。

写真:安田菜津紀

大隅菜摘子

東京都立千早高校1年生(参加当時)。2014年春カンボジア・スタディツアーに高校生チャレンジ枠として参加。

大隅菜摘子カンボジアレポート

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