「結果にこだわりたい」代表選手団結団式とメディア・視聴者の意識について

2014/03/01矢萩邦彦
「乗り越えた困難を糧に、ソチでの活躍を期待しています」と激励した安倍首相

2014年3月7日に開幕するソチパラリンピックの結団式・壮行会が2月5日ホテルニューオータニにて開かれました。今回のソチパラリンピックにはアルペンスキーに12名、クロスカントリースキー/バイアスロンに8名、計20名の選手が日本代表として出場します。会場には安倍晋三首相も激励に訪れ、パラリンピック4大会で15個の金メダルを獲得した水泳の成田真由美選手が語った「自分は失ったものは数えない。得たものだけ数えています」という言葉に感動したというエピソードを伝えました。

約1000人の応援メッセージが書かれた大会バナー

高まるメディア熱

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催の決定で、にわかにパラリンピックも注目を集めています。ロンドンまでは競技の情報が入ってこない、あるいは結果のみのリザルト記事しか配信されない、と嘆くファンや関係者の声も多く、広めたくても伝える手段の少なさが問題となっていました。

そんな中「スカパーJSAT」は日本で初めて24時間パラリンピック専門チャンネルを開局することを決めています。こういった「観る・知ることが出来るメディア」をいかに有効に活用し、見る側の意識を育てていくかが2020東京への緊急課題でしょう。

パラリンピアンの心意気

アスリートとして意気込みを語った久保恒造選手と村岡桃佳選手

ロンドンパラリンピックを取材させて戴き、最も感じたのは日本での「温度差」でした。パラリンピックは障害者スポーツではありますが、アスリートはみなそういうつもりで競技をしているわけではありません。そこにはスポーツとしての過激さや厳しさがありました。その現実を見る側、応援する側が理解することで、パラリンピックはもっとエキサイティングなスポーツの祭典になっていくのではないでしょうか。

会見に応じた久保恒造選手は「ソチでは結果にこだわりたい」と、村岡桃佳選手は「様々なプレッシャーを力に変えていきたい」と力強く語っていました。その心意気が日本に伝わるよう、まずは取材者がパラリンピアンの一人と自覚するくらい気を引き締めて臨むことが必要だと感じます。

(2014年2月 Yahoo!個人掲載)

矢萩邦彦(Kunihiko YAHAGI)

教育・アート・ジャーナリズムの現場で活動し、一つの専門分野では得にくい視点と技術の越境統合を目指す日本初のアルスコンビネーター(命名は松岡正剛)。予備校でレギュラー授業を持ちながら、全国で江戸的私塾『鏡明塾』を展開、分野にとらわれない現代版陽明学を実践している。学校機関でも特別講師として平和学・社会学・教育学など講演。また教育コンサルタントとして学生や保護者へのアドバイスに留まらず、講師研修・企業研修等も手がけている。代表取締役を務める株式会社スタディオアフタモードではジャーナリスト育成や大学との共同研究に従事、ロンドンパラリンピックには公式記者として派遣された。

パラリンピック2014

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