「伝えていくために、これからも写真を撮り続けていきたい」高校生・東北スタディツアー参加報告 古川隆史

2014/10/17古川隆史(千葉県)

被災地がどこまで復興しているのか、被災した街の雰囲気や被災した人の姿など、テレビを通してではわからないことを知りたい、被災地を自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じよう。そんな思いを胸に私は3日間過ごした。

初めて見た被災地

陸前高田市、気仙沼市の海は青く透き通っていて、あまりの綺麗さに声を上げて感動したのを今でも鮮明に覚えている。私はあの綺麗な海がたくさんの人の命を奪い 街をのみ込んだ海だとは信じることができなかった。バスで移動していると、家全体が大きく傾いて残っていたのをみた。進むにつれて津波で流されて残った家の跡や電車の通らない線路、10メートル近く盛られた砂の山、あちこちに見える土嚢、そして幾度となく行き来するダンプカーなども見た。私は初めて見た震災の傷跡に驚きを隠せなかった。もしあの震災の日に自分がここにいたらと思うと、とても恐くなった。

米崎小仮設住宅

小学校のグラウンドに仮設住宅が建っていることは事前学習で知ってはいたが その光景を目の前にすると驚きと被災地にいるという実感が強く沸いてきた。

かき氷屋をやって、最初は子供やお年寄りの方にどう接していいのかがわからなかった。かき氷を渡していく係をやっていたが最初は子供たちとの間にも壁があり少し警戒されてしまっていた。

どう子供たちと接すればいいんだろう、
どうしたら心から笑ってくれるんだろう

そんなことを考えていた。

「何味がいい??苺?ブルーベリー?柚子もあるよ!」そう聞くとある男の子が「俺ミックス!!!」と言った。私は驚き「え、まじ?!」とつい大きい声でしかも自分が友達といるときみたいな声を出してしまった。すると男の子に大笑いされてしまった。初めて私が被災地でみた明るく元気な笑顔だった。私は自分らしく、いつもどうりでいいんだと男の子から教わった。その後は悩みながらではなく自分らしく子どもたちや、お年寄りの方たちと接することができた。

私はおじいちゃんやおばあちゃんの話をしっかり聞くことや自分から積極的に話しかけることを心がけた。子どもたちとは楽しく笑顔でいる時間を増やそうと思った。子どもたちやお年寄りの方たちと接していて感じたことはすごく明るく元気だと感じた。被災地に来る前まで、仮設住宅の人たちはみな大変で苦痛な生活をしていると思いこんでいた。しかし厳しい生活環境のなかでも 笑顔があり お年寄りの方や子どもたちもみんな元気であったことにとても驚いたが 安心した気持ちもあった。強く、たくましく生きてるんだなと思った。

しかし笑顔の裏側には 深く大きい悲しみを抱えているのかなとも思った。だから震災のことについて聞いていいのかがわからず結局 聞けないまま終わってしまったのが残念だった。

佐藤一男さんの話

陸前高田ではつながりが強いという話を聞いた。それは仮設住宅の方たちといて 凄く伝わってきた。復興の進みぐあい、復興の完了について問うと三年経った今でも復興の途中であり未だ30%くらいだと佐藤さんは言った。そして私たちに 知識を身につけてほしい。後悔させないでほしいと強くいわれたのが印象に残っている。

釘子明さんの話

自分の避難所にいったことがあるか。その避難所は安全か。避難所に備蓄はあるか。避難所を見直してほしいと強く言われた。避難所に対して無関心すぎたために震災の死者を多く出してしまったと語った。釘子さんは私たちに避難所の大切さについて心から本気で伝えてくれた。震災前の陸前高田の写真と震災後の陸前高田の写真。あまりにも違いすぎて言葉がでなかった。「あそこには商店街があったんですよ」そう指差しながら教えてくれた先は砂の山と草の原。震災前の写真を見ても上手く街の姿を想像することができなかった。辛く悲しい過去を掘り起こしながら 伝えてくれる釘子さんの話に 私は涙を堪えながら聞いた。

岡本さんの話

岡本さんの言葉で、災害での死者の数を減らしたい。災害の大きさは死者の数ではない。もう一度同じ失敗を繰り返さないために桜を植えていきたい。産まれてくる子どもたちにとって明るく希望の街にしたい。そんな言葉が強くっても印象に残っている。私はこの活動に参加したいと思った。一緒に桜を植えて希望の明るい街を作りたいと思った。また陸前高田を桜の名所にして桜をみて楽しみ、笑顔いっぱいにしたいと思った。

佐々木さんの話

佐々木さんは浜の知名度をあげ興味を持つ人を増やしたい。後継者不足や、高齢者問題があると言っていた。漁師体験をして、海に出てとても楽しくすがすがしい気持ちになったのを覚えている。筏に乗ったりなど貴重な体験もでき 漁師の楽しさや仕事をみることができた。佐々木さんが漁師の仕事を誇りに思っていて好きということがすごく伝わってきた。

学び感じたこと

初めて被災地にいき被災した方の話をきいて私が感じたことは みな後悔をしたくない、させたくないと言っていたことがとても心に残っている。自分たちも被災していて大変なのに未来の町や子どもたちのことを考えていて、誰かのために行動する人たちがすごくかっこよく思えた。私も何か起こったときには人を守れる側になりたいと今回を通して思うようになった。

私の未来行動

1、防災士の資格をとる

今回のツアーですごく変わったのが 助けたい、守りたいという気持ちが強くなったことだ。もしものとき自分が誰かを守れるように 知識をつけたい。だから私は防災士の資格を取りたいと思った。

2、たくさんの人に広める

被災地を訪れて私はたくさんのことを学んだ。メディアを通してでは伝わらないこともあった。知らなかったこともたくさんあった。だから私は3.11の震災や集中豪雨による災害、被災地などをもっと知ってほしいと思った。知識を得ることで命を救えると釘子さんが言っていた。私はたくさんの人に知ってもらうために全校集会で発表しようと思っている。それ以外でもTwitterやFacebookなどのSNSを活用し広めていこうと思う。

3、自分の街を確認する

私が住む市や学校がある市、買い物にいく市など身近なところから どこが安全でどこが危ないのか、避難所はどこなのか、避難所に防災備蓄倉庫があるのかなどを確かめたい。なければ必要性などをアピールしたいとも考えている。

4、サクラソウ活動

私が在住している四街道市の市の花が『サクラソウ』という花である。花言葉で『希望』だ。このサクラソウを四街道市から被災地のひとつである福島県まで繋げる活動をしている人がいる。私はその活動に加わることができた。果てしない挑戦だけどやりたいと思ったのだ。

私はこの3日間、写真を撮っていいのか躊躇うことがあった。安田さんが言っていたように 写真をとっても傷は治らないなどの言葉に心を打たれた。私は何か大変なことつらいこと、災害などが起きたとき未来のために行動できるようになりたい。伝えていくために、これからも写真を撮り続けていきたい。

写真展「高校生が見た陸前高田」の情報はこちら

高校生東北レポート2014

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