「美しく輝くこの海を世界中の人に見せたい」高校生・東北スタディツアー参加報告 繁松果林

2014/10/17繁松果林(東京都)

初めに、今回スタディーツアーでお世話になった安田さん、OLYMPUSの方々を始め佐藤一男さん、釘子明さん、岡本翔馬さん、佐々木学さん、わたしにとって大きなものとなった貴重な経験をありがとうございました。

この3日間、自分の知らない様々なものの姿を知りました。わたしは それらすべては最後「愛」にたどりつくと思いました。わたしたちにお話をしてくださった陸前高田市の方々は愛にあふれていました。「この愛をわたしは全て伝えたい。」そう思ったので わたしは日記形式で思いを伝えたいと思います。

一日目

初日、メンバーと初めて顔を合わし 緊張しながら新幹線そしてバスで米崎小学校仮設住宅へ。そこでお話をしてくださったのは、仮設住宅自治会長を務める佐藤一男さん。佐藤さんには、自分の子供がどこにいても誰かから必ず連絡があり、安全かどうかが確認できるなど 陸前高田市の地域の方々の人の深い素敵な関わり。そんな地域で幸せだったからこそ、震災がおきて、のこと。

わたしはお話を聞く前「現在、震災がおきてこんな大変なことがあります」このような被害の大きさのお話ばかり考えてしまっていました。でも、お話を聞く前に行わせていただいた かき氷配布会のおばあちゃん達、子供たち、そこにいるすべての人の顔は笑顔で輝いていました。そして、わたしたちにたくさんのお話と笑顔を向けてくれました。

震災のお話をしてくださるとき、真剣な目に変わるのをみるのは、すこし胸が苦しくなり涙が出そうになりました。しかしトマト栽培で仮設住宅近所のコミュニケーションをとるようにしたことやおばあちゃん方々のお茶会。努力ってこんなにも素敵なみなさんを作り出すのだ、笑顔をみてわたしは はっとされました。

佐藤さんはわたしたちの応募作品をみて「見に行って知りにいきます」こんな言葉に自分たちが関係のない所へ行くと言っている風に感じる、とおっしゃっていました。その言葉は胸の奥の知らない自分の心にささりました。「悔しい」「あいつなら、あいつは絶対逃げる。そんな仲間が姿を消した」「俺にもう後悔はさせないで。最後は自分しかいないんだ、知識を身につけて。嫌な思いをするのは自分だけではないんだ、周りの人ということを気づいて」。あの眼差しと声の力強さ、一生忘れることはありません。知る、伝える、守る。こんなことを学んだ一日目でした。

二日目

朝早く、語り部ガイドの釘子明さんのお話を聞かせていただきにいきました。とても笑顔が似合う素敵な優しい人でした。

始まりは、自分が震災時にいた高田第一中学校で行ったみんなを守るための取り組み。「みんなを助けたい」「みんなの負担を少しでも減らせることができたら」そんな思いが強く強く伝わる取り組みでした。自分も被災をした中で周りのためにと動ける釘子さんは、とても強いな、と笑顔の裏の重く大きい何かが見えた気がしました。

その後、市街地を回りながら一つ一つ丁寧に説明してくれたとき、わたしたちを見る、その強い目と釘子さん全てから出てくる何ものかにわたしは息を飲みました。「ぜひお願いだから」とくりかえしわたしたちの家族の安全のために、互いに避難時の集合場所の確認をしてほしい、と言われたときはその優しさ溢れる強い思いに心を打たれ、わたしは涙を流しました。

その後、桜ライン311の代表 岡本翔馬さんのお話を聞かせていただきました。たくさんの花が候補にあがる中、桜が日本人にとって大切なものだからと選んだお話をきき、わたしも桜が大好きなのでとても嬉しく思いました。

「追悼の思いで僕たちは植え続けるけれどもそれをずっと受け継いでいくのは少し大変かもしれない。忘れることは間違いではないと思う、だから桜が希望を象徴する明るいものに変わってほしい。そうでないと、愛せない」。岡本さん自身も、今を楽しまなきゃ周りを楽しませることができない。だから自分にしかできないことを楽しんでいるんだ。とおっしゃっていて、私も誰かにそう愛を与えられるようなそんな愛にあふれた人になりたいと思った。

午後は「雪解け牡蠣」を生産している佐々木商店の佐々木学さんに船に乗せてもらい海からの市街地や牡蠣の養殖を間近で見せていただいたりと貴重な体験をさせていただいた。佐々木さんの牡蠣は、格別だった。まんまるとした真珠のように白い牡蠣は全てを物語っていた。生産者の顔がみえない食べ物がおおい現実をみて、心をこめて大切に育て上げ消費者のもとに送る六次産業をして、おいしく届くよう努力しているすべてがその中にみえた。

なぜ海に。こんな質問は全ての人が考えるだろう。んーと悩み、震災時の自分の船の話をし「好きだから。それならやるしかないから」という佐々木さんの、にかっとした笑顔には幸せを感じました。終始、笑顔を絶やさずお話をしてくれたことにも気づき、心がとても暖かくなりました。

三日目

最終日、前日に行きたいとおもう場所をみんなで相談し数カ所決め、向かいました。気仙中学校、自分と変わらない歳の子の学校のなかには黒板、いす、ロッカーはもちろん ガラスも見当たらなかった。カメラをわたしは何度もおろしました。けれど、お話をしてくださった方たちの顔が浮かび「伝えなくては、自分にしかできないことを。」と再びシャッターを切りました。わたしはその空の中学校の写真を見なおし「絶対に忘れない」と心に決めました。

その後の引き波で壊された高さ5.5mの厚い防波堤をみて、目の前にあるこんなに静かな広い海が。と鳥肌がたちました。しかし場所を移してみたもう一つの白い砂浜と水色に透き通った海は一生忘れることのできない素敵な素敵な海でした。

ここにすべての思い、感情をはきだしたくなった。ここで叫べば世界中の人が聞いてくれるとおもったから。美しく輝く この海を世界中の人に見せたい、そして必ずまた戻って来たい。わたしはそう感じました。

写真展「高校生が見た陸前高田」の情報はこちら

高校生東北レポート2014

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