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「写真をきっかけに東北のことを伝えていけたら」高校生・東北スタディツアー参加報告 清水彩花

2017/11/03

スタディツアー中の4日間は、とても内容の濃いものでした。毎日が“学び”で、初めてのことばかりでした。初めて知ったこと、初めて訪れた場所、初めて出会った人々、もちろん4日を共にした彼らとも初日に初めて会いました。貴重な経験を共にした彼らとは、たった4日の付き合いとは思えないほど、親しくなったように感じます。

このレポートでは、私が感じたこと、学んだことをメモしたノートを中心に書いていこうと思います。

1日目

私たちは、南相馬市に行きました。除染のために除去された土が中に入っている黒い袋が、バスの窓から見えたのが印象的でした。ツアー中、かなりの回数これらを見ることになります。また、除染後にかけられる薄い茶色の土も印象的でした。震災前は、普通に暮らしていた街中に、黒い袋がズラッと並べられている光景は、とても異様なものだなと思いました。また、それと同時に、復興は私が思っていたより、進んでいないのだなと感じました。

その後、上野さんの話を聞きました。家族を亡くした経験、自分自身の震災での経験を、私たちに、まっすぐ伝えて下さいました。辛い思いをしながら当時を思い出して、話してくださったのだと思います。“東日本大震災での教訓を伝え、生かしていくこと、決して忘れないこと”、“命と向き合い、自分の手で守ること”がとても大切であると教わりました。これらを伝えていくことが私たちの義務であると思いました。

2日目

私たちはまず大川小学校、南三陸町防災対策庁舎を見学しました。これらの2つは、震災当時のまま残っていて、このツアーで初めて、ストレートに震災の威力を表している建物を見ました。とても衝撃を受けたのを覚えています。そして同時に、実際に多くの方がこの地で亡くなったのだと実感しました。今踏んでいる地面の下にも、もしかしたら誰かが埋まっているかもしれない、そう考えると一歩一歩、歩くのがとても怖かったです。

その後、仮設住宅の住民の方と、話すことのできる時間がありました。私が話したおじいちゃんは、震災後から“海が怖い”のだと私に話して下さいました。震災前は、釣りに行ったりしていたらしく、海産物の話を笑顔でしてくれました。きっと、海が大好きなんだなと、話を聞いていて強く思いました。こんなにも海が好きなのに、近づくことができないくらいに、受けたショックは大きかったのだと感じました。ですが、津波は同時に海や川を綺麗に洗っていったのだそうです。決して、デメリットだけではなかったと教わりました。彼らが、故郷を心から愛していること。そして、これからも海と共に暮らしていくのだなと、実際に現地の人から話を聞くことで暖かさを話の中で感じました。

また、その後佐藤さんと娘のあかりちゃんたちの話を、聞きました。私が印象に残った言葉は、“ここは安全なのか?”というのと“次の被災者にならないで”というものです。これは、私たちが今するべきこととして、自分たちの避難場所について考えるべきだということです。また、上野さんと同じく佐藤さんも次の被災者にならないように、自分の命はもちろん、大切な人の命を守っていって欲しいとおっしゃっていました。日々の生活の中で行える災害対策があることを知り、それらを行っていきたいと強く思いました。

3日目

私たちは、“うごく七夕祭り”に参加しました。私が想像しているよりずっとハードな祭りでした。雨もかなり降っていて、大丈夫なのかなと思っていた私をよそに、みんな元気に心から祭りを楽しんでいました。一人一人、辛い過去を抱えているはずなのに、それを全く感じさせない彼らに私が元気をもらい、感動しました。そして“人と人のつながり”が大切なものだなと思いました。

その後、釘子さんのお話を聞きました。実際に幾つかの場所を巡りながら説明して下さったので、内容がすんなり入ってきました。また、想像もしやすかったです。釘子さんも、まっすぐに自分の意見を伝えて下さいました。避難所生活の経験の話など、なかなか生で聞くことのできない話を、聞くことができました。特に、18mの津波の話は、息を呑みました。このような話をしっかり胸に刻み、今後に教訓として、生かしていく必要があると強く感じました。

4日目

朝に振り返りの大きなミーティングをしました。みんな様々なことを感じていたし、違う意見を聞き、ためになることばかりで、毎日の意見交換はとても有意義だったなと感じました。

天気が悪く1本松を近くから見ることはできませんでしたが、遠くから見て、現地の人は津波の強さを表す象徴だと感じてしまっているかもしれないけれど、きっとこれからの観光を支えていくものになるし、なによりかっこいいなと心から思いました。

これから

私はまず、家族や大切な人とこのツアーで学んだことを共有していきたいと考えています。また、ツアーを通して撮ったたくさんの写真で、東北の魅力的なところや震災の爪痕を、具体的に伝えたいと考えています。そして、地元の作品展に自分の写真を展示してもらいたいと考えています。すこしずつ、写真をきっかけに興味を持ってくれる人を増やしていき、東北のことを伝えていけたらと考えています。関東で大地震が起きる「もしもの時」までに、伝える良い方法をこれからも考えていき、行動に移していきたいと考えています。とてもいい経験でした。また機会があったら、足を運びたいと思います。

高校生東北レポート2017

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