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「私が五感で感じた東北を伝えること」高校生・東北スタディツアー参加報告 石田優花

2018/11/01

はじめに、このスタディツアーでお世話になった全ての方に感謝したいと思います。ありがとうございます。東北を訪問するまでの私は、東北3県を被災地と一括りに考えていました。また、「東日本大震災」に「復興」という言葉を結びつけていました。しかし、実際に足を運ぶことによってどの場所にも被災地というカテゴリーは存在しない、「復興」とはなんだろうということを感じました。お話を伺ったどの方も地震や津波によって被害を受けた場所、もの、ことは違います。しかし、どの方にも共通することが2つありました。

1つ目は、命に向き合ったことがあるということです。ツアーの1日目にお話を伺った上野さんは、家族そして自分の命に向き合っています。亡くなった方々のために命ある限り活動を続け、一番下の娘さんの成長を見守り、今ある命をどのように守るかを外部の人に伝えています。2日目にお話を伺った佐藤一男さん、あかりさんは多くの人に自分たちの経験について伝え、風化させないために桜を植える活動を行い、亡くなった方々の命に向き合っています。3日目に伺った佐々木さんは家族の命、地域の命に向き合っています。子供に誇りを持って話せるように、将来のために新しいことを始めています。どの方も命と向き合った上で私たちにお話をしてくださいました。特に佐藤さんが、震災によって小中学生が日常、人の死について考えなければならなくなってしまったということをおっしゃっているのを聞いてハッとさせられました。私は高校生であるのだから、周りの人の命を守れるような影響ができるようにしたいと思います。

2つ目は、同じように悲しい思いをする人を減らしたいと思っていることです。どの方にお話を伺っても、私たちと同じような思いをしないように教訓にしてほしいとおっしゃっていました。佐藤さんがおっしゃっていた「被災地にならない都道府県はない」という言葉に思いが全てつまっているのではないかと思います。日本は自然災害が多く、どの場所も被災地になり得ます。だから、自分の身に置き換えて、災害が起こった時にどう行動すればよいかを知らなければならないと気づきました。知識があれば亡くならなかったということが今後なくなるように、教訓を生かせずに人が亡くなって東北の方々を悲しませることがなくなるように、周りの小さいコミュニティに伝えることから始めようと思います。

1日目に伺った大川小学校。とても静かで子供が遊んだり勉強している姿なんてとても想像できませんでした。コンクリートがむき出しになり、まるで海が青色を持って行ってしまったみたいに色彩がありませんでした。ここではたくさんの子供の避難が遅れ、亡くなりました。裏山に登ればよかったという指摘があります。雲が昇ってゆく緑の急な勾配。子供たちを連れて全員で避難できたのでしょうか。

過去は変えられない。だからこそ震災が起こった以上は縁を大切にしたいと思います。私が五感で感じた東北を伝えること、もう繰り返さないこと、これが私のできる1番の復興支援なのです。

高校生東北レポート2018

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